2019年6月19日水曜日

第1章〜WELCOME to ILODORICAL王国~ vol.3

「お待たせしました♪」

珈琲の香りと共に
ジョージが戻ってきて
ココロの前に珈琲を置いた。



「さぁ。どうぞ飲んでみてくださいませ。
これは"蝶印珈琲"という
私のオリジナルブレンドでございます。
まずは、この香り。
お花畑でたくさんの蝶が
蜜を探して飛び回ってる、
そんな様子をイメージしております。
そして一口飲むと蝶が現れ、二口飲むと、
蝶が飛び立ち、飲み続けるたびに
蝶達が花から花へと飛び立つ様子が目に浮かぶでしょう。

私、珈琲作りもしておりまして、
だから名前が
ジョージAコーヒーと名乗っておるのです。
初めて王国で飲んだ珈琲に感動し、
長年研究を重ねております。
この蝶印ブレンドは私の最高傑作でございます。
これが出来上がった時は、もう感動が止まりませんでした。
あれは奇跡の日だった・・・」

ジョージは遠い目になっていたが、
我に返ったように、

「失礼しました!!
どうぞお飲みくださいませ。
いや、私コーヒーのことになりますと、
つい熱弁してしまう癖がありまして、、、、。
いやはや、コーヒーというものは、
ゆっくりと静かに飲んでいただくのが1番だと
分かっているのに、ついつい、、、、。」

と、少し赤面して言い訳して黙った。

ココロは珈琲カップを手に取り、
匂いを嗅いでみた。

お花畑が頭の中に浮んだ。


一口目を飲むと

ポン!と目の前に
青い蝶が飛び出した。



え??
ココロは自分の目を疑った。

驚いた顔でジョージを見ると、
彼はとても満足そうに笑みを浮かべた。



もう一口飲むと蝶がもう1匹増えた。



もう一口飲むと蝶はさらに増え、
みんなで楽しそうに
部屋を飛び回っている。

すご〜〜〜〜〜い!!!!!

ココロは、少しずつ何口にも分け、
珈琲を飲み続け、
部屋中を蝶でいっぱいにした。

音楽に合わせて蝶々が
舞い飛ぶ様子を
二人と1頭で眺めた。

ボスの花に蝶がと止まり、
ボスがワン!とクシャミをした。

その瞬間パッと蝶が消えた。

ココロはジョージを見た。


「蝶印珈琲、気に入っていただけましたか♥?」

と、いたずらっ子のような
表情を浮かべて言った。

ココロは起きたばかりのような
夢か現実かわからない
ふわっとした感覚で
何度もうなづきながら拍手した。


「花印の珈琲もあります。
花印珈琲は、次回ご馳走しますね♪

ちなみに、犬印珈琲を現在開発中です。
ボスがいっぱい出てくる予定なのですが、、
大きいサイズのものは難しいのです。」

ココロはボスが部屋中に
たくさん走り回る姿を想像すると
苦笑いを浮かべた。






https://ilodori.comiLodori aicoのHPはコチラ➡︎coのHPはコチラ➡︎

0 件のコメント:

コメントを投稿