2019年6月21日金曜日

第1章〜WELCOME to ILODORICAL王国~ vol.4

「では、これから、
ホームステイ先のホストファミリーの家へ
ご案内いたしますね。

ここから歩いて10分ほどのところですので、
散歩しながら行きましょう。」

ココロは頷き、
立ち上がるため
膝の上に置いていた
ガイドブックを机に置いた。

「あぁ、王国のガイドブックを見てたのですね。
ボスが持ってきたのかな?」

ココロが うなずくと、

「これ、私が作った本なんですよ。
案内人の仕事をするにあたり、
王国のことをきちんと知るために
調べ、まとめたものなのです。」

ココロは感激した。

自分のトランクを開けて
たくさんの付箋が貼ってある
同じガイドブックを出して見せた。

ジョージは満面の笑みを浮かべた。



「読んでいただいてたのですね。
とても光栄な気持ちです。
そこには王国で過ごすうえで必要なことを
簡単にまとめてあります。

また何か分からないことがあれば
なんでも聞いてくださいね。」


ココロはお気に入りの絵のページを開けて
ジョージに見せた。



「この絵、気に入っていただけましたか?
私の最も好きな絵の一つです。

図書館に原画が飾られています。
とても大きい絵ですよ。

ホストファミリーの家へ行く途中にありますので
少し寄って見ていきましょう♪

ちょうど、その図書館のあるセントラルパークで
年に一度の風船の日という
大きなお祭りをしています。

それもご紹介しようと思っていたので
ちょうどいいですね。」



ココロは、嬉しいことが
シャワーのようにやってくるのを感じて
胸が高鳴った。







0 件のコメント:

コメントを投稿