ドラムの音が何かの始まりを告げるリズムで
みんなの注意をひいた。
ステージ上の華やかな人たちが
手拍子を始めると
同じように観客も手拍子で合わせた。
ドラムの音に管楽器が混ざり、
パレードのようなメロディーが
みんなのボルテージを上げた。
場の雰囲気が最高に高まったタイミングで
シンバルがジャーン!と鳴り響くと
「こんにちわ♪バルーンモモです!!
風船の日のバルーンフェスティバルへ
ようこそ〜〜〜♪♪♪」
モモの声が会場に響いた。
みんなが歓声をあげた。
「年に1度の風船の日がやってきました♪
私は小さい頃から自分の誕生日よりも
この日が大好きでした!
今年もこうやって みなさんと
風船の日を過ごせることが最高に幸せです!」
拍手と歓声があがった。
「みなさま、風船にお願いごとは書けましたか?
昔々からの言い伝え。
”あんだい”と”あんざと”が守ってくれた
イロトリドリの王国で
風船に感謝と願いを乗せて。
2019年はピンク色の年。
愛、優しさ、思いやり。
そんな色の魔法とともに
みんなで空を彩りましょう♪」
ドラムが弾むような
リズムを刻んだ。
「みんなで一緒に3からカウントダウンしましょう♪」
「3!!」
音楽が大きくなっていく。
「2!!!」
子供たちは叫ぶように数を数える。
「1!!!!」
大人も笑顔で大きな声をだす。
「HAPPY BALLOON!!!!」
ステージから大量のリボンが吹き出した。
みんな一斉に風船を空に放した。
ココロもみんなにならって
手首から紐を放すと、
空に浮いていくココロのバルーン。
他のバルーンと混ざっていくところを
見守った。
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